『戦姫絶唱シンフォギアXV』第13話(最終回)感想

戦姫絶唱シンフォギアテレビシリーズ堂々完結!

いい最終回でした。

 

未来奪還

2000年の誰かの呪い<<<<<<<<未来を取り戻したい響の思い
へと、上書きしていったのが最高に熱かったです。

響が叫びはワガママなのにめちゃめちゃかっこよかったです。

あの時点で人類を確実にシェム・ハさんから解放するには、神殺しパンチの方が確実だったことでしょう。

けれど、響はそれを選びませんでした。かっこいい。

シェム・ハと響の一騎打ちに見えて、響は世界中の人々の「<未来>を取り戻す」という強い思いを繋ぎ束ねて立ち向かっていったからこそ、余計かっこよく見えたのかな。

真っすぐに、拳を開いたままに未来にたどり着いたところで「METANOIA」のカット。

最後は未来さんを抱きしめるというところが最高にヒーローでしたし、「METANOIA(メタノイア)」は巷では逆から読んで「ア イ の た め」の意味をもつと言われていたそうですね、そんなのグッとくるじゃないですか(゜゜)

キャロルとエルフナインのお別れ

XVは本当にキャロル・エルフナインの貢献度がトップクラスでしたね。
話半ばのお助けキャラに終わらず、最後の最後まで力添えをしました。

容姿はロリでもその見た目の何倍も何倍も生きてきたキャロル。

彼女はかつて父からの命題を解くため、世界を識るため、未遂に終わったものの世界の解剖にまで至りました。

そんなキャロルだから、シンフォギア装者達を先導するポジションについたのにはなんか納得してしまいました。
本当に本編中で一緒に歌う日が来るとは思いませんでしたが。

黄金錬成で響たちをシェム・ハから守り切り最期を迎えるという。

恨みつらみの復讐でがんじがらめの状態から解放されると、こんな風になるんですね。
味方としてとても頼もしいキャラクターでした。

消えゆくキャロルとエルフナインのお別れシーンにはウルっときてしまいました。
久野ちゃんの泣き演技はとんでもないなぁ、ほんとにすがるようで素晴らしかったです。

GXの時に、キャロルは「大切なパパとの想い出」を自分の出来損ないであるエルフナインにインストールしていました。自分が想い出を焼却してパパのことを忘れてしまっても、パパを覚えている存在を残していました。

今回は、エルフナインから自分の記憶が消えてしまうのが怖くなって、エルフナインの想い出を意地でも焼却しませんでした。

「もしもの時は二人の想い出を使う」と約束していたというのに。
約束したものの、キャロルは譲れなかったのでしょう。そんな人間らしいところ好きです。

ホムンクルスとして不完全だったエルフナインを「もう一人のオレ」と認める言葉を、キャロルの口から聴けて泣きました。(ノД`)・゜・。

エルフナインも初登場の頃からしたらめちゃくちゃ成長しましたよね。
震えるけど、自分から進言して、敵に一人で立ち向かう姿なんて初期には想像できませんでした。これは慈しむしかない。

 

エルフナインはキャロルと違い、見た目よりも少ない年数しか生きていないように思われるので、エルフナインの世界を識る旅はまたここから始まるのかもしれませんね。

ユグドラシルの爆破伐採・未来さん加入

7つの星と7つの音階についての回収がありました。
了子フィーネが意図して7つのシンフォギアを作っていたということも。

私はシェンショウジンを勝手にイレギュラー枠とみなしていました。
確かにシンフォギア、7種類でした。
そういえば、未来さんがシンフォギアを身にまとった第2期の「始まりの歌(バベル)」だけでなく、第4期AXZの「アクシアの風」でもシェンショウジンの聖詠は含まれていました。

シェンショウジンの聖詠を含めてメロディーとなるのですね。

さて、自分の意思でファウストローブをまとった未来さん、立ち姿が完全に妻。

衣装もウエディングドレスのようでした。
夫婦という対等な関係の象徴ですもんね(?)
花嫁は祝福されるものですから、喪服や拘束具のような衣装は今の未来さんには似合いません。花嫁衣装がぴったりなのです。うん…。

そして聖詠とともに未来さんが登場した場面のBGM
「永愛プロミス」のインスト(アレンジ?)もさすがだなぁと高まりました。
アプリXDUから持ってこられるとは思いもしませんでした。でも、未来さんが響にこれ以上ないくらい強く歌った曲なので、むしろこの曲以外何を流すんだという感じ。

最後の響と未来が会話する場面で、響のキャラソン「キミだけに」のピアノアレンジが流れ、「永愛プロミス」に対してしっかりと返事をしているのもミソ。

 

この場面では未来さんのこんな言葉が好きです。

バラルの咒詛。繋がりを隔てる呪いさえなくなればこの胸の想いは全部伝わると思ってた。だけど、それだけじゃ足りないんだ。

エンディングとお墓参り

「未来へのフリューゲル」が流れました。
これまでの逆光、虹色から歌詞も変わっています。
早くメドレーで聴きたいです…フルで聴けるのは来年か……( ;∀;)遠い!

装者の映像付きクレジットを最後に持ってくるのは粋な演出でした。

キャラクター as キャスト名 + 聖遺物

まさに、業界屈指とも言われる過酷な現場の中でシンフォギアをより熱いものにしたキャストへのプレゼントです。
キャラクターの成長とともに、キャストの表現もどんどんレベルアップしていったように思います。積み重ねた時間があるからこそ。

 

エンディング明けは事件がひと段落した後の、お墓参り。

お墓が映ってしまったら風鳴八紘氏の死を認めざるを得ませんね( ;∀;)
だってまさかおじいちゃんのじゃないでしょうよ。

生前に八紘氏が「これが俺の戦いだ」と話していたその戦い方の成果が、死後に至る所で判明しました。めちゃ有能なオトナを亡くしてしまったのですね。

また、お墓参りに未来さんの語りといえば、第1期の始まりを思い出します。
あの日は土砂降りの雨で未来さんの悲しみが漂っていたけど、今回は晴天、未来さんの語りにも希望が込められています。

エピローグをもっと見たい気持ちはありますが、しっとりかつ希望のある締めもまたいいものです。

きっと絶唱しないしんふぉぎあで垣間見られるでしょう。

おわりに

詰めに詰め込んだ最終回が終わりました。
フィーネが今を生きる響たちに託したように、シェム・ハが「分かり合えずに痛みを負っても、だとしても自分たちで道を拓きたい」という想いに動かされて未来を人の手に渡しました。
主人公が自分の足で行く道を選択する終わり方私は好きです。

敵が、じゃあ任せてみようかなってなっちゃうそんな響イズム。

 

第3期終了後に第4期、第5期を同時に発表したのも最終回を迎えてみると納得でした。
世界の成り立ちと第3期から登場した錬金術の役割、シェム・ハの目覚める経緯などを描こうと思ったらワンクールでは足りません。

ただでさえ怒涛の展開が多いシンフォギアが、これ以上尺を削ってしまったらダイジェストもいいとこです。(´・ω・`)

 

まだまだ言いたいことはあるけれど、小日向未来役の井口裕香さんが、シンフォギア装者6人と並べたことが嬉しかったです。
シンフォギアライブ2016の後の個人ラジオで悔し泣きしていたのを私は忘れない。

戦いの場に出ることが役目じゃないとしてきた未来さんと重なるところがある分、未来さんにも井口氏にもよかったねという気持ちでいます。

 

長くなってしまったのでこの辺で。